最近の住宅はカビの繁殖にも理想的な環境

 もうすぐやってくる梅雨のシーズンを前に、このところまるで梅雨のような日が続きます。
 食品などカビに気を配らなければならないこの時期。
 そこで、カビについて専門家の話を伺いました。
 回答者は、『吉田クリニック』 (代々木上原駅南口前) 院長・吉田健太郎さんです。

▼最近の住宅事情が原因となるカビは、人体にはどのような病気を招きますか。
 「最近の住宅は、アルミサッシの普及等により防音断熱効果が進歩し、同時に冷暖房もほとんどの家庭に普及してきたため、気密性や温度湿度が一年を通じて一定となり、人間の生活だけではなくカビの繁殖にも理想的な環境をつくりあげてしまいました。
 さらに室内にはカーペットやじゅうたんを敷く家庭も増えたこともカビにとっては好都合です。
 また、新築のコンクリート住宅は、コンクリートに含まれている水分が半年〜1年は十分に抜け切らず、カビにとっては絶好の発生環境となります。
 カビが直接の原因となっておこる病気は健常人には稀ですが、間接的な原因となる場合はいくつか挙げられます。
 それはカビを食物として家庭内に生息する生物です。 その存在の代表例としてダニが挙げられます。 ダニの中にはカビを好物としているものも多く、カビがいる所には必ずといっていい程、ダニもいます。そしてこのダニは、喘息やアトピー性皮膚炎を引き起こす一番の要因となっています。」

▼日常生活のなかのカビ対策はどうすればよいでしょう。
 「昔からカビは、暗くジメジメした場所に好く発生することが知られていました。 従って風通しを良くし、日光を出来るだけ部屋の中に入れることが大事ですが、最近は乾燥した場所にも生活する “好乾カビ” も増えてきました。
 この “好乾カビ” は、じゅうたん・カーペット・ソファ等に多く見られますので、対策としては、出来れば部屋はフローリングかタタミにするのが好ましく、それが難しい場所は、まめに清掃洗濯をすることです。」

■吉田クリニック/
        TEL.03-5478-6115

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