向井潤吉生誕100年記念展 「従軍記録と(草屋根)民家」 展

 本年は、向井潤吉の生誕から100年目にあたります。向井潤吉は、93歳という長き生涯のなかで従軍経験をもつ“草屋根の民家”に多くの作品を遺した異色の画家でした。

 向井潤吉が草屋根の民家を題材とする作品を描き始めたのは戦後間もない頃。以後、約 40年間にわたって全国各地に取材を重ね作品を制作してきました。草屋根の民家を題材とした諸作品は、日本の伝統的な住まいの形状を写しているだけでなく、日本人の生活そのものを表現していると言えるもので、美術作品という範疇を越えて、重要で、かけがえのない記録としての意味をもち始めています。草屋根の民家に具体的にかかわりのある人々が少数になってきた今、生活の拠点となっていた伝統的な住まいのありさまの一端を、向井潤吉の作品を通じて知ることができるでしょう。

 また、戦争という異常で過酷な現実をつぶさに見聞する中で制作された作品の数々は、まさに現実そのものを写したものであり、作品が伝える記録的な意味合いは、今日においては貴重で歴史的な資料にもなっています。

 このたびの展示では、向井潤吉が従軍画家として戦地を巡っていた時期に制作された作品と、草屋根の民家を題材とした諸作品が紹介されています。

■日 時=11月 25日まで 10時〜18時 (入館は 17時半まで)
■休館日=毎週月曜日 (ただし祝日と重なった場合は翌日)
■観覧料=一般 200円、大高生 150円、中小生 100円
       65歳以上の方及び障害者の方 100円
■問合せ=向井潤吉アトリエ館(世田谷美術館分館)
        TEL.03-5450-9581

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