江戸川乱歩の新資料発見

 平成13年9月、江戸川乱歩の新資料発見のニュースが流れました。乱歩が横溝正史にあてた手紙の写しなど341通分が乱歩邸の土蔵からつ見つかったのです。乱歩は、手紙をカーボン紙で複写して手元に残す習慣があったため、写しが発見されたのですが、横溝が受け取った手紙の一部は、現在当文学館で収蔵しています。

 横溝は、明治35年に生まれました。大正10年より雑誌「新青年」で活躍し、15年には博文館に入杜。同誌編集部で誌面づくりに励みます。その後、文筆業に専念し『鬼火』や『蔵の中』、本格推理小説「本陣殺人事件』などを遺しました。
 また、乱歩と交流のあった作家として、「蘇える金狼』や「汚れた英雄』などを生み出した昭和10年に生まの大薮春彦と、昭和2年「猫は知っていた』で第3回江戸川乱歩賞を受賞し日本初の本格的女流推理作家として注目された昭和3年生まれの仁木悦子がいます。

 本展では横溝正史生誕百年に際し、初公開となる収蔵品を中心に、乱歩と交流のあった世田谷ゆかりの作家、横溝正史・大薮春彦・仁木悦子を約百点の資料でご紹介します。

■会期=1月12日〜4月14日

■会場=世田谷文学館常設展示室

《主な展示資料》
O江戸川乱歩と横溝正史の交流を示す書簡
O大薮春彦原稿「アスファルトの虎(タイガー)』、造愛の品々
O仁木悦子自筆のメモ、原稿

■江戸川乱歩から横溝正史にあてたカーボンインクの書簡
 昭和21年5月3日付
■大薮春彦のデピュー作『野獣死すべし』

■問合せ=TEL.03-5374-9111

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