オペラシアターこんにゃく座公演
ミックディスカッションオペラ 「イヌの仇討あるいは吉良の決断」

元禄15年12月14日、立てこもった隠れ部屋で家臣たち、女たちそしてまぎれ込んだ盗賊と吉良上野介が過ごした長い一日。
いま明かされる討ち入りの結末。


 「新しい日本のオペラの創造と普及」を目的にかか げ、1971年に創立されたオペラシアターこんにゃく座。
 2002年度は、林光台本・作曲、オペラ 「イヌの仇討あるいは吉良の決断」の新作初演で活動の幕を開けます。井上ひさし原作、待望のオペラです。

 物語は、『忠臣蔵』吉良上野介が隠れ潜んだ炭部屋兼物置での、最後の約2時間が描かれます。上野介は、内蔵助らの 「討ち入り」が、人間よりお犬さまの命を大事にする「生類哀れみの令」を発布するなどした将軍綱吉への 「大逆」 であると気づきます。
 そしてひたすら 「忠臣(イヌ)」 たらんとしたおのれを省み、内蔵助に加担し連帯する意志を表明するために、みずから炭部屋を出ていくのです。

 作曲の林光は昨年、各地の「70才記念コンサート」「オペラ白墨の輸」など、実にさまざまなところで旺盛な創作精神を発揮し、聴衆を喜ぱせました。
 演出は米倉斉加年氏。今回初めての招聘です。民芸など俳優としてまた絵本作家として独自な世界を創り出し、これまでも演出家として多くの舞台を生みだしてきました。

 井上ひさし・米倉斉加年、そこに林光+こんにゃく座が加った異色で新鮮な組み合わせです。


「オペラシアターこんにゃく座」とは

▼母体は、東京芸術大学内で1965年から12年間にわたって活動が続いた学生たちのサークル「こんにゃく体操クラブ」である。当時同大学体育教官であった故宮川睦子さん指導のもと、「演技の上でも観客の鑑賞に耐えうるオペラ歌手」をめざす声楽科の学生を中心に、身体訓練と演技の基礎訓練が行われた。こんにゃく座が演劇性を二の次にしてきた日本オペラ状況にたいし、こんにゃ く体操で培われた身体性をを駆使し、演出面にも斬新な発想を提示し続けているのはこのため。

▼日本オペラ界がヨーロッパで通用するオペラ歌手の育成にカを注ぐあまり、日本語を歌う技術がなおざりにされているなかで、こんにゃく座は、日本語がよく聞き取れる、内容の伝わる歌唱表現を目的の一つと設定し、こんにゃく座独自の技術を獲得してきた。その成果は各賞受賞となって実を結び、各方面から評価を得るにいたっている。

▼現在のこんにゃく座は、林光を芸術監督、萩京子を音楽監督、そしてこのニ人を座付作曲家と位置づけ、演技陣は中心的歌手でもある劇団代表竹田恵子以下歌手28名・制作6名を擁し、年間170公演ほどの上演活動を続けている。

▼海外公演は、1999年にオペラ『セロ弾きのゴーシュ』をもってフランス・アヴィニョン演劇祭に、2001年にはオペラ『ロはロボツトのロ』をもって、国際交流基金主催によるインドネシア・タイ・インド3カ国へのアジアツアーをおこなった。

▼〒154−0012 世田谷区駒沢2−18−4−101
TEL03−3412−7202 FAX03−3412−7507


 【公演ガイド

■会場=世田谷パブリックシアター 03−5432−1526
東急田園都市線・世田谷線 三軒茶屋駅直結5分

■公演日程=5月22日(水)〜26日(日) 全7回公演

5月22日(水):19時
23日(木):14時、19時
24日(金):19時
25日(土):14時、19時
26日(日):14時
<開場は開演の30分前>

■料金=全席指定
A席1・2階席5500円(当日券6000円)
ペアシート10000円(当日券11000円)劇団のみの取扱い
B席3階席4500円(当日券5000円)
学生割引3階席2000円(当日券も同じ。要学生証)
Sept倶楽部会員5000円(A席前売り券のみ)
世田谷区民割引5300円(くりっくチケットセンターのみ取扱い)

■前売り開始=3月23日(土)
オペラシアターこんにゃく座 03−3412−7202
e+(イープラス)
03−5749−9911 http://eee.ep I us.co jp

■その他問合せ=オペラシアターこんにゃく座 03−3412−7202

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