宇宙堂とは?

 劇作家、演出家、女優である渡辺えり子が、1998年の劇団3○○ (さんじゅうまる) 解散後、三年間の空白を経て再ぴプロデュースした新しい演劇ユニットです。
 2001年5月に 「星の村」 で旗揚げし、ザ・スズナリの空間を庄倒的なパワーと感動で包み演劇ファンを熱狂させたのは未だ記憶に新しいところです。
 この旗揚げ公演には3○○時代長年の盟友、もたいまさこが主人公の女教師を演じ、大沢健、山崎清介、観世葉子ら豪華な顔ぶれが参加しました。

 宇宙堂のコンセプトは、主宰渡辺の作、演出に演劇界で活躍中の俳優を主軸とし、更にオーディションで選ばれる新しい素材を取り入れて構成される新しい演劇企画集団です。劇団とプロデュース公演の両方のよさを取り入れようという意欲が、このような形態を選びました。
 宇宙堂の堂という漢字の持つ意味「多くの様々な人が集まる場所」という特色を生かした劇団を目指します。

 さて、今年も片桐はいり・篠井英介・寺島しのぶ・深沢敦という強力な客演メンバーを揃えました。
 松竹演舞場からシリアスな翻訳劇までの幅広い役柄で近年精力的に舞台出演をこなし、評価を上げている寺島しのぶ、花組芝居で新しい女形を確立しテレビドラマでも活躍する人気の篠井英介、特異なキャラクターで存在感を見せる片桐はいり、ミュージカルには欠かせない歌のスペシャリスト深沢敦、そして作・演出・女優とマルチな才能を発揮し続ける渡辺えり子。
 この面々を得てどのような渡辺ワールドが広がるのか、楽しみなところです。

 4月21日には大規模な新人オーディションが行われ、14名の新人が入団しました。新しい若い力と宇宙にきらめくたくさんの星のようなべテラン達が、本多劇場の舞台を所狭しと活躍します。


 「詩のしの詩」

 自然と農業、そして人間のあり方、現代の日本の問題、過去から滔々と流れる歴史、アジアの中の日本。そのすぺてを見据え、渡辺えりこが書き下ろす揮身の音楽劇。

 舞台は都内の小さな畑を借りて、土日だけ隣り合った土地をたまたま耕すことになった五人の物語です。普段の彼らは、仕事に疲れ悩みを抱えた編集者の独身OL、ニノ宮尊徳の子孫だという地主の男、おせっかいな夫と無口な妻の中年夫婦、詐欺師の女であったりしますが、週末はその畑に集まり、それぞれが違う農法で好き勝手に野菜を作っています。そして彼らのまわりには一部始終を見つめるカラス達。
 彼ら五人のそれぞれの物語を通して、昨今の世界のグローバル化の問題や、合理性やユスピードを追求する欧米的な価値親に対し、多神教的アジアの価値観に立って一石を投じます。
 かって自然と共に暮らし、その恵みを享受していたはずの人間が、大きな自然をコントロールし、収奪とも言える農業をするようになってしまった結果、間違った道を歩み始めてしまったのではないか?という壮大な問題を、歌やダンスを交えて明るくコミカルに問いかけます。

 今回は、生演奏のバンドも登場します。ワールドカップにも負けないパワーあふれる舞台にどうぞご期待下さい。
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