長谷川町子

　小劇場のロングランで好評の「リタの教育」「スカイライト」の舞台を生み出したオフロード・シリーズ。
　一方もう一つの小劇場の魅力を求めて、短期公演を繰り返すブルーウェイブ・シリーズが生み出したのは衝撃の舞台「ハウィー・ザ・ルーキー」。
　作者のマーク・オロー氏は２２歳でこの作品を発表した気鋭のアイルランドの劇作家です。　このアイルランド発の語りの現代演劇は、日本にはない演劇の世界で、新たな演劇の地平を切り開く上演として注目され好評を得ました。

　日本初演はロンドン初演の翌年、ニューヨークよりも早い２０００年夏でした。構成の面白さと映像感覚の言葉の速射砲が、悪夢のような世界に、幻影のように若者の魂の叫びを映し、モノローグドラマ嫌いの人もこの舞台は虜にしてしまいました。昨年の下北沢演劇祭での再演、そして熱烈なアンコールに応えての第三波公演です。

　ことは疥癬（かいせん）のかゆみから始まった。ダニだ。この病気？を持ってきたのはルーキー・リーに違いないということになり、ハウィー・リーは仲間に誘われてルーキーをボコボコにしに行く。二人はたまたま名前が同じ。ブルース・リーとも同じだが関係はない。
　さて、この二人の対決は一体…。

◆初演・再演アンケートより
　「とにかく驚いた。一人芝居が大嫌いなはずの自分が、一人芝居を忘れて引き込まれていた。」（　俳優養成所生・１９歳）

　「まさにアイルランドの話だ。残酷なのに笑ったり、おかしいのに泣いたりした。」（ＯＬ・３５歳）

　「せっかく心が通じたときに死んでいく…『理由なき反抗』を思いだしてどこか懐かしい感じもした。」　（教師・５４歳）

■７月９日～14日、於下北沢ＯＦＦ・ＯＦＦシアター

■問合せ＝佐藤正隆事務所　電話　０３－３４７０－１１８５

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