「新宿駅南口地区基盤整備事業」

 
 一日利用者数320万人のJR新宿駅、「いつも混んでいて歩きずらい」との声もあがっており、何らかの解決策が求められるところ。

 この全国最大級のターミナル新宿に「国土交通省東京国道工事事務所」が今、「都市再生」を掲げ「人・環境・アメニティ(快適性)」をテーマとしてまちづくりに取り組んでいる。
 名づけて「新宿駅南口地区基盤整備事業」。

 整備内容は、新宿、渋谷両用区にかかるJR東日本の線路上空約1万ヘクタールに『人工地盤』を創出し多重構造の建物を創り、ゆとりある歩行者空間、タクシー乗降場、高速バス関連施設、公共駐車場として整備しようというもの。1925年(大正14年)に架橋され老朽化した跨線橋の架け替えや駅周辺の整備も含まれる。
 これが完成すれば、新宿駅南口は鉄道とバス、自動車、タクシーなどの連携する“交通結節点”として生れ変わる。

 まず、甲州街道の慢性的な交通渋滞が解消されそう。 車道幅が20メートルから30メートルに広げられるため、現在、路上駐車や客待ちタクシーなどの車でふさがれている南口前・新宿跨線橋上の往復6車線のうち2車線以上が、この『人工地盤』上に収容されるため。

 また、休日には10万人近くの人々がわずか5メートル幅に溢れている南口跨線橋の歩道が、12メートルに拡幅される。歩行空間が確保され、東口や西口方面へ歩く快適さもおのずと向上しそうだ。
 西口などに点在する高速バスターミナルも移設される見込みで“雨濡れ”がなくなる以上に、「交通結節点」がはっきりし利便性が向上する。

 1日乗降客数全国1位の新宿駅は大きく変貌しようとしている。ただ、完成は平成20年代前半とほど遠いが。

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