「花森安治」と「暮しの手帖」展
 「一つの内閣を変えるよりも、一つの家のみそ汁の作り方を変えることの方がずっとむつかしいにちがいない。」

 「上手に買うというのは安く買うことではない。ムダなものでも買いたいときは買え。損もしてみなければダメ。」

 戦後日本の出版界でひときわ異彩をはなった家庭雑誌「暮しの手帖」。昭和23年の創刊以来今日まで、徹底して大衆の質実な暮らしの視線に立った誌面づくりを貫いてきました。

 その「暮しの手帖」の創刊から53年まで、30年にわたって現役の編集長をつとめながら、装釘家、イラストレーター、コピーライター、デザイナー、ジャーナリストとして多彩な活躍をしたのが花森安治(明治44年〜昭和53年)でした。

 本展では、装釘・挿画作品はもちろん、世田谷の作家たちとの交友も交えて、戦後の文化、ライフスタイルに大きな影響を与えた「暮しの手帖」と、編集長・花森安治のエディトリアル・スピリッツを探ります。
 生活や暮しをテーマとした雑誌がつぎつぎと創刊され、ファッションやデザインを含めたあらたなライフスタイルが若者の間で話題となっています。それらの誌面を飾る「スローライフ」 「リサイクル」 「エコ」 「手づくり」 「リメイク」、あるいは最先端の「ロハス=ココロとカラダと地球にやさしいライフスタイル」といった言葉には、花森安治が雑誌で繰り返し主張してきたメッセージと共通するものがありそうです。

 永く「暮しの手帖」を愛読した世代だけでなく、ぜひとも若い人たちにも見て、感じて、考えていただきたい展覧会です。


■開催期間=2006年2月4日(土)〜4月9日(日)

■休館日=毎週月曜日

■開館時間=10時〜18時(入場は17時30分まで)

■会 場=世田谷文学館 1階企画展示室(世田谷区南烏山1〜10〜10)

■入場料=一般500円(400円) 高校・大学生300円(240円)
  小学・中学生200円(160円)  65才以上250円(200円)
 *( )内は20名以上の団体割引、障害者割引あり

■問合せ=世田谷文学館 03・5374・9111(代)

「暮らしの手帖」は、昭和23年戦後日本を代表する家庭雑誌として誕生しました。その後、数々の別冊を生み出し、平成17年11月には、新雑誌「あたらさん」を発行しました。「あたら』とは、「もったいない」という意味の古語です。高度成長期の消費社会にあって、独自のライフスタイルを提唱してきた「暮らしの手帖」。この家庭雑誌の歴史を通じて、今の私たちの暮らしを見つめ直します。













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