「春はみちくさ」作品紹介       
●『燃え切った焚火む見ている』
      (上演時間:約120分/2002年10月初演)
 物語の舞台となるのは、ちょいとヘソピな場所にある温泉旅館。そこへ「慰安旅行」に訪れるのは、どこか家族にも似た落語家集団、「悠朝一門」。スランプで高座に登れなくなった「燕朝」を中心に、それぞれの足はもつれ、もつれながら変なポーズでなおも「芸」を志し、そして連れ添った者はそのあり様をとっくりと見届ける。
 寂れた温泉宿で落語一座が紡ぐ、悲喜こもごもを描く群像劇。天才と、その隣の凡人と。不可逆への逆行。負け犬の遠吠え。
『ジョシ』
   
(上演時間:約60分/2003年9月初演)
 コインランドリーで洗濯をしていた「カオル」は、乾燥機から這い出してきた女、「真夏原」と出会う。幼馴染だと言い張る彼女に導かれ、カオルは洗濯機が止まるまでの間、「乾燥機の向こう側」へと旅に出る。徐々に幼い頃の記憶を取り戻していくカオルは、やがて死別した友人との思い出へと辿りつき…。
 潤いと乾燥とがひとつになった世界の出入りロ、「コインランドリー」を舞台に「ポップな死」を垂れ流す広田流輪廻転生論。
『無題のム』
   
(上演時間:約60分/2005年3月初演)
 江戸時代。仙術太郎、喧嘩次郎兵衛、嘘の三郎。決して交わるはずのない3人の落伍者たちが、前世で異人の少女から受け取った一輪の花を縁に酒場に集う。
 太宰治の初期作品、「ロマネスク」「葉」の2作を最小限かつ大胆に脚色・融合して舞台化した、「若手演出家コンクール2004」最優秀賞受賞作品を凱旋再演。ポストロックミュージックにのせて統制された身体が紡ぐ、臆面もない「負け犬の美学」。
ひょっとこ乱舞プロフィール
 2001年結成。作・演出の広田淳一を中心に、オリジナル戯曲で年平均3〜4回の本公演を行う。リズムとスピード・熱量と脱力を駆使して、「現代日本を生きる観客の最上の娯楽」であることを第一義として活動を行う。現代口語と身体性を表現の両輪とし、クラッピングやボディーパーカッションなど、随所に音楽的な要素も取り入れた「喋りの芸」としての舞台表現を志向、試行、思考する。
 日本演出家協会主催「若手演出家コンクール2004」に出品した「無題のム」で広田淳一が最優秀演出家賞を受賞。「2005年佐藤佐吉賞」では、第12回公演「旅がはてしない」の舞台成果に対して、最優秀演出貰(広田)、最優秀主演男優賞(チョウソンハ)をはじめ、スタッフワークを含む7部門で受賞。カンパニー全体として高い評価を得る。

    公演概要⇒














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