「NODE UEHARA(ノードウエハラ)


小田急線代々木上原駅に新たなスポット誕生!
 
 4月23日の外観
 小田急沿線に広がる地域それぞれの特色をくみ取り、沿線での暮らしをより豊かで、愛着を持った生活を送れるよう提案する「ライフスタイル提案型プロジェクト」が始動した。

 記念すべきその第一弾、具現化したのが代々木上原駅。周辺は新宿及び渋谷の都心に近く、しかし落ち着いた空気が流れ近年は「食のまち」として話題にあがるまち。この地域での食にこだわりを持った人々を対象に、つながりを紡いでいく拠点として「住まう」「働く」「集う」「つながる」の4つをコンセプトとし、誕生したのが「NODE UEHARA(ノードウエハラ)」である。カフェ、レストラン、住居、ワーキングスペースの一体となったコンパクト複合施設だ。

 駅の改札をでて北口1の出口を降りればすぐに、大きなガラスの窓が特徴的な「NODE UEHARA」が目に飛び込んでくる(写真上)。道に大きく開けた入り口を入れば、1階、カフェ・バー&デリ。気持ちよく風の通る空間で、洗練された建物外観とは裏腹に、木目調のテーブル・布張りのイスなどシンプルだがあたたかみのある空間がひろがっている。リラックスした空間の中でありながら、「働く」人に使い勝手のよいよう、電源コードがとれるようになっている。また、人々が「つながる」仕掛けとして、店内にワークショップのできるキッチン&テーブルを用意。カフェがオープンしている中に「集い」、食を通じたもう一歩深いコミュニティ可能な工夫だ。

 提供するメニューには成城・宍戸園のはちみつ、小田原のスズアコーヒー、厚木のサンクトガーレンのビールなど、小田急沿線の地域で著名なものを使用。同じ1階にはグロサリースペースもあり、そこでも国内外から選りすぐったこだわりの調味料・食材を購入することができる。
 取り扱う食品は、「NODE UEHARA」全体のディレクションを担うコーディネーターが実際に産地へ赴き、生産者との顔の見えるやりとりを経て選出しているという。品物一つ手にとっても「そこにどんなストーリーが存在するか」を語れるようにと、徹底したこだわりぶりが垣間見える。

 値段・味についても、ここまで「手頃かつ美味しい」が実現されているというクオリティ。何度
 
パンケーキロールとコーヒー
も試食会を経て決まったメニューのうち、あるいは何度も実施された試食会を経て決まったメニューのうち、パンケーキロールを試食。シナモンをかけたバナナ、ソーセージがごろっと一本入り、パンケーキ生地でクレープのようにくるっとまかれた一品。パンケーキ・バナナ・シナモンの甘味部隊がどの程度攻めてくるのか、またそこに居合わせているソーセージがちぐはぐとしないのか。なかなか見ない組み合わせにどぎまぎと一口かじると、驚愕のハーモニー。バナナ・パンケーキそれぞれが甘すぎず、そこにスパイスだなんだと味をいじらない、シンプルに美味しい塩っけを添えてくれるソーセージがよくマッチしている。イチオシのコーヒーともよい組み合わせだ。
 「デザート感覚で」とのことだったが、軽い腹ごしらえには十分なブリトー。ソーセージ・バナナそれぞれ一本まるっとはいっているのを生地で巻いてあるので食べやすく、包装紙で手も汚れない。読書やパソコン作業をしながらの軽食にも適しているだろう。さらに、メニューはバナナ/バター/ベーコンorソーセージ/オリジナルシロップ/シナモンシュガーから好きなものを選べるときた!腹もちもよく、お値段700円。パキッといい食感のソーセージを頬張りながら、ブランチ、ないし遅いお昼にもこれ一つでがんばれるなと感じた瞬間だった。

 
 地下一階のグリルレストラン
 「シェフズ・テーブル

 さて、カジュアル・気楽な雰囲気を醸し出す1階とかわって、B1階は少し重厚な落ち着いた雰囲気。ディナータイムの営業で、しっかりと腰を据えて食事をするグリル&ダイニングとなっている。おすすめはシェフの調理の様子を間近で眺めることのできる「シェフズ・テーブル」。こちらも小田急沿線のお肉、相模湾近郊の魚介などを炭火グリルで調理する。代々木上原駅周辺は個人経営の小さなバルのようなお店が多いことから、ここでは食卓を囲んで「集う」ことを実現できるよう、団体のお客さんが同じ机につける大きなテーブルを設置。二人掛けの机も大きめで、ナイフとフォークを構えても広げた腕がすぽっと入る幅があった。

 「NODDE UEHARA」は上階に住居スペースがあるが、その特徴もおもしろい。女性の一人暮らしや子どものいない共働き夫婦を中心ターゲットにしているため、セキュリティ・プライベートの確保はこれでもかというほどの万全さ。その一方で「他人とつながることが前提」になっているのだ。
 セキュリティ面に注目すると、まず、住民・来客の双方とも、エレベーターで目的の階以外へは降りることができない仕組みになっている。エレベーター自体がオートロックのような仕組みで、エレベーターに乗るために解錠操作が必要かつ、解錠になるのは訪問先の階のみ。外付けのモニターでは、エレベーター内で待ち伏せしている人がいないかを確認もできる。また、内廊下は絨毯敷きでヒールの音などが響かないようになっているため、周囲の人への迷惑、あるいは外の生活音を気にせずよい。さらに建物構造の問題もあるが、洗濯物は室内干しを基本想定し、部屋干しのハンガーフック、お風呂場の乾燥機能なども充実させた。現代にありがちな住のトラブルを回避し、プライベート空間を保つ住まいづくりが実現されている。

 入居の契約条件はコミュニティ形成の同意

 となると、この「NODE UEHARA」がコンセプトに持つ階下のカフェ、レストランを通じた住民同士や地域の方々とのコミュニティについては、上記のように個をまもる取り組みとは一見相反しているように思える。が、それについてはなんと入居前に、そうしたコミュニティの形成について理解して、かつ参加意志、協力意志をもつことの同意確認がなされるのだという。そこに賛同できない人は入居の契約を交わせない、というのだ。
 この手の取り組みは「つながりを大事に」とオープンにしすぎるとセキュリティ面の不安が、また「セキュリティ」を強化しすぎるとつながりの希薄化が生じてきやすいのが難しいところ。が、ここ「NODE UEHARA」はその双方を実現させる工夫が施されているというわけだ。

 住居部分の上4階はワークプレイスとして、オフィスが入る階となっている。同階に設けられているテラスは住民ならば自由に利用でき、こちらもキッチンがついている。

 実際にこの「NODE UEHARA」が住民同士、住民と地域、そして代々木上原で働く人々の「NODE」、=結び目となることができるかは、これからにかかっている。それを可能とするソフトやハードはそろえたものの、あとは入居する人々、訪れる人々、そしてスタッフがそれぞれを取り結びつなげていくコーディネイトも重要だ。

 食事がてら、ご自身で体験しに行ってみたい。
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