「ごみ満杯危機」

 
 「東京湾の埋め立て処分場の容量はあと50余年分だけ」として朝日新聞が6月23日、「ごみ満杯の危機」とのタイトルで、家庭から出る不燃ごみを資源として再利用する動きが都内で広がり始め、江東区や世田谷区などで具体的な取り組みがなされていると報じました。

 世田谷区でも、確かに、生活の中に「リサイクル」という概念が自然に浸透してきているような感触があります。小学校でもいろいろと教えているようですし、行事で出たごみを校内の捨て場所が細かく分類されているのに気付きます。
 ごみを単純に処分したり埋め立てたりするのではなく、リサイクル出来るものは資源として再利用しようとする取り組みは、間違いなく素晴らしい。ごみはどんどん埋め立てて“島”にまでしてしまった高度経済成長期に比べれば、隔世の感があります。

     ゴミにしない工夫は

 それをさらに一歩進めて、分別さえすればリサイクルされるから安心!というのではなく、そもそも、ごみを出さないように心がければ良いのではないでしょうか。一説によると、ペットボトルをリサイクルする方が、新しく作るよりも多くの燃料が必要になるといった話もあります。単純に計算できるものでもないのでしょうが、リサイクルするために余計な費用が必要になることは確かです。リサイクルするのにも燃料は必要なのですから。
 かつては、公共施設の水飲み場で水を飲んだり水筒を持参するのが当たり前でしたが、今は外出先の自動販売機やコンビニで調達する方が一般的でしょう。町中のあちこちに冷たくて美味しいジュースが何十種類も100円ちょっとで売られていれば、わざわざ家から水筒を持参する手間をかける人はいなくなるのは自然の流れです。そしてそんな大人の姿を見ている子供に、外出先で気軽にジュースを買うことを禁ずるのは難しい。

 このままでは近い将来、ごみの捨て場所がなくなることは事実なのですから、リサイクルをさらに推進させるとともに、そもそもごみが出ないように、一回使ったらごみになってしまうような物はなるべく使わないようにしたり、少しくらい汚れたり壊れたりした物も大切に使うことが当たり前という心がけをお互いに持つことが必要なのではないでしょうか。
 
                            (しまざき)

 












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