中野正貴作品展「東京
   
【左】やはり東京のシンボルだという東京タワー作品     【上】 開催中の「東京」展

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 【上】裏町作品は浅草をはじめ、東池袋、月島、…。
 【下】
東京窓景作品のひとつ、「下北沢」
 

「東京のシンボルといえばやはり東京タワーだ」

 「東京スカイツリーが建設された現在でも東京のシンボルといえばやはり東京タワーだ。僕は60年以上東京で暮らしているので東京タワーに対する個人的な思い入れは強いということもあるが、東京のど真ん中という立地条件や「塔博士」と称される内藤多仲によって設計された形態的象徴性といった判断基準に照らし合わせてみても、やはり軍配は変わらない。」
という「中野正貴」は、過密都市「東京」が無人になる「瞬間」を追い求めて数多くの写真作品を生み出した写真家だ。
 彼が考える理想的な都市像とは、価値あるレトロな建物と最先端の建物がバランスよく共存する空間。この、愛憎半ばする矛盾を含んだ視線で無人東京各地の撮影を続けた。

 「東京には目まぐるしい速さでトレンドが変化する外空間があり、その一方で自分の趣味嗜好を堅守しようとする内空間がある。その二つの異なる世界を同時に一つの画面に視覚化しようとするならば、社会と個人の関係が交錯する接点がある」
 ではその接点とは?

 「都市は複数の街が集結して形作られるが、それぞれの街の特徴が連動し相乗効果を生んだ時に魅力を放ちはじめる。理路整然と計画的に作られた街が必ずしも魅力的とは限らないので、僕はいつも正攻法な結びつきよりも惹かれる姿がある。」浅草をはじめとする「裏町」作品が約10点。
 ではその姿とは?

 本作品展では168点が展示されその90%以上の作品に人の姿が見当たらない。その瞬間をよくぞ捉えたものだと、まず、感心させられるが、そもそも中野正貴はなぜ、「無人都市撮影」という発想が浮かんだのか?。

 中野正貴の作品展「東京」は2020年1月26日まで開催中。

会 期 2020年1月26日(日)
 休館日 毎週月曜日、要問合せ
開館時間 10時00分~18時00分(木・金曜は20時まで。入館は閉館30分前まで)
会 場 東京都写真美術館(目黒区三田1-13-3恵比寿ガーデンプレイス内)
アクセス JR恵比寿駅東口より徒歩7分
料 金
一般1000円、大学生800円、65歳以上・中高生600円
問合せ 〔TEL:03-3280-0099〕東京都写真美術館

















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