「月に吠えよ 萩原朔太郎展」

    日本の近代詩を代表する詩人、萩原朔太郎。教科書などを通してその詩の鮮烈なイメージとリズムに出会い、衝撃を受けた人も多いことでしょう。
 世田谷は朔太郎が晩年を過ごした土地です。
 没後80年を記念して全国52館の施設で横断的に開催される「萩原朔太郎大全2022」の一環として、当館でもこの不世出の詩人に新たな光を当てます。
 「人は一人一人では、いつも永久に、永久に、恐ろしい孤独である」(『月に吠える』序文より)と書いた朔太郎の詩は、世代や立場による分断が進み、気づけば一人一人が孤立を余儀なくされている現代の私たちに鋭く、強く迫ってきます。しかし朔太郎は続けて、人間同士に共通するものを発見するとき「我々はもはや永久に孤独ではない」とも書いています。

 生活のすべてを詩に捧げた朔太郎が孤独の先に見たものとは――。書き遺された膨大な原稿やノートなどの資料や、朔太郎に触発された現代の作家たちによる作品を通して見ていきます。

 
会場備え付けリーフレット表    
     
  「月に吠える」は関東大震災が前の大正6年に出された。
 詩人・萩原朔太郎は「月に吠える」発行当時の世情に感じるものがあったのだろうか。序文の「人は一人一人では……」、さらにその後世田谷に住処を求めたのは……。
    虚無の歌
広漠とした広間の中で私はひとり麦酒(ビール)を飲んでた
私はそうしん者のやうに空を見ながら自分の幸福に満足して
今日も昨日も、ひとりで閑雅な麦酒(ビール)を飲んでいる
虚無よ! 雲よ! 人生よ。
                        「宿命」より
     @2022/10/08
 
会 期 ~2023年2月5日 (日)
休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館)
開館時間 午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
会 場 世田谷文学館(世田谷区南烏山1-10-10)
アクセス

京王線「芦花公園」駅南口より徒歩小田急線「千歳船橋」駅より京王バス(千歳烏山駅行き)乗車「芦花恒春園」下車徒歩

入館料
▼一般200(160)円  大学・高校生150(120)円 65歳以上、小・中学生100(80)
障害者手帳をお持ちの方(ただし大学生以下は無料)100(80)
※( )内20名以上での団体割引料金
問合せ TEL.03-5374-9111 FAX.03-5374-9120 公益財団法人せたがや文化財団世田谷文学館

















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