大正時代から昭和時代にかけて活動した日本のファッションデザイナーであり、杉野女子大学経営者、杉野学園ドレスメーカー学院創立者・杉野芳子女史(1892-1978)は、「黒」を中心に服飾の色要素を大きく変えました。「黒がエレガントな色として認識されたのはほんの100年前のことでした」と述べています。現代では「黒」はカジュアル・ウェアからフォーマル・ウェアまで様々な場面で着用されることの多い洗練された色として広く知られるようになりました。
杉野さんは「教えるには実際に作ってみせる着せる」との教えで学園を創立、経営にも携わったことでも知られています。 |
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本展は、服飾の重要な要素の一つ「色」に焦点を当てた展示会です。
1階展示室は1926年にガブリエル・シャネルによって世に出されたリトル・ブラック・ドレス中心に「黒いよそおい」として、2階展示室は装飾を抑えた「色彩豊かなよそおい」として、ツードレス、ロンドレス、カクテルドレス、イブニングドレス、アフターヌーンドレスなどが展示されておりました。
また、3階には「昭和のくらしには欠かせない足踏みミシン」、昭和30年代後半の学園の様子(講義、ミシン実習など)がモノクロ写真で展示されておりました。 |