加藤健一事務所「ザ・フォーリナー」

完成度の高いコメディ

加藤健一事務所「ザ・フォーリナー」

大爆笑コメディとして人気を博した「ザ・フォーリナー」は、思わず笑顔がこぽれるほのぽのとしたストーリーの中に、人種差別の問題をさりげなく絡め、「わかりやすさ、たくさんの笑い、そしてちょっぴり声と三拍子そろった、大人も子供も楽しめる上質のコメディです。

〔ストーリー〕

アメリカ、ジョージア州のある田舎町。古い農家を改造した釣り宿。そこヘイギリス人のフロギー(松本きょうじ)が、友人のチャーリー(加籐健一)を連れて来る。チャーリーは3日間ここにひとりで滞在して、フロギーの迎えを待つのだ。
人一倍恥ずかしがり屋で臆病者のチャーリーは、知らない人に囲まれて過ごさなければいけないことに、大きな不安を抱く。一切まわりと関わらないで、ひとりだけで静かに過ごす方法はないかとフロギーに相談する。
一計を案じたフロギーは、なんとチャーリーを「フォーリナー」(外国人)に仕立ててしまう。すっかり信じ込んだ宿の女主人べティ(花王おさむ)は、興味津々でチャーリーを見る。言葉が通じないと思われているチャーリーの前で、キャサリン(香月弥生)と婚約者のデビット(小須田康人)がけんかをしたり、怪しげな不動産鑑定人のオーエン(三田哲夫)が、釣り宿の乗っ取り計画を口走ったりする。牧師のデピットとオーエンは、クー・クラックス・クラン(KKK)の仲間かもしれない・・・。
みんなの秘密を知ってしまったチャーリーは、真実を打ち明けるべきかどうか悩む。
そんなとき、キャサリンの弟エラード(平田敦子)だけは純粋な心でチャーリーに接し、一生懸命言葉を教え始める。「ソファ」「ストーブ」「レンガ」など。エラードに素直に従い、言葉を覚えよう(?)とするチャーリー。


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